小説『春を待つ蟻』第三章その十三

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 体ががくりと傾いて、私は目を覚ました。  状況がわからずあたりを見回し、今自分が電車に乗っていることに気が付いた。 「私……寝てた?」 「うん。お弁当食べ終わったらすぐに寝ちゃって。起こ…

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小説『記憶のいろは』第六章その六

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 ――なら次は、絵画だ。  美衣さんの絵画には猫が必ず紛れ込んでいると聡美さんの自伝には書かれていた。  荒唐無稽な話になるが、もし『絵画の中の猫が居なくなった』というのであれば。  …

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