小説『春を待つ蟻』最終章その一

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 誰もいない部屋にはテーブルとソファー。  音声は特に聞こえてこない。  少ししてカメラを操作していたと思われる姉の背中が、カメラの手前に大きく写り込んだ。 「お母さん!」  愛名が…

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小説『記憶のいろは』第九章その一

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「美衣!」  その声に美衣さんは顔をあげる。  下になっている私にすら分かる満面の笑みを浮かべると、私の髪から手を離し、私の頭をまたぐようにしてかけ出した。 「聡美! ばか聡美!」 …

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山は登るものじゃない、見るものだ。

群馬県は三方山で囲まれておりまして、 私が行った小学校の遠足は全て山だったんですよ。 自分は運動神経が悪くて、本当に遠足が嫌いでした。 小学校1年とか2年とかは優しい山というか、ハイキング…

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